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・ピストンリングおよびピストンピンについても異常は見られない。(図128)
・バイメタルライナおよびファイヤリングライナには、剥離や偏摩耗等の異常は見られず問題ない。(図129〜131)
・シリンダヘッド燃焼面の状況は良好であり、問題は見られない。
チタン吸気弁ではセラミック粉体肉盛を施したシート面が評価点であるが、剥離や偏摩耗等は見られず問題ない。(図132)
・クランク軸表面には、偏摩耗等の異常は見られず、問題ない。カム表面にはピッチング等の異常は見られず問題ない。(図133)
・軸受表面には異常な摩耗は見られず、問題ない。
幅を低減した軸受(リーレンラガー)についても、異常な摩耗は見られない。(図134、135)
・燃料噴射ポンプのプランジャ表面には、スティック、傷などは見られず、問題ない。(図136)

 

5)まとめ
ミラーサイクルおよび2段過給方式の採用により、目標出力である出力率354(5,700ps/1,000rpm)を達成し、更に10%の過負荷となる出力率390(6,270ps/1,030rpm)についても達成することができた。
また、NOxはミラーサイクル適用前の約700ppmから適用後は約500ppmとなり、約30%もの大幅削減(環境庁規制値950ppmの約半分)となった。今回のエンジン試験で得られた様々な知見の中で、燃焼最高圧力低減およびNOx低減へのミラーサイクルの効果は特筆すべき点である。

 

 

 

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